小さな家族

高校３年生の冬
寒さも厳しくなりダウンジャケットを着るように
なった頃に我が家に小さな家族が仲間入りした。

まだ小さな彼は
遠い地からカゴに入れられて貨物の飛行機で
やってきた。

空港まで迎えに行って
飛行機が着くまで、あと少し時間があると
言われたけれど待ちきれず寒い中
車から降りて彼の到着を待った。

カゴから出て来た小さな彼は
まだ赤ちゃんなのに一人カゴに入れられ
飛行機に乗せられて恐かったのか
すごく震えていた。

こんな遠くまで、ごめんね。

と抱き抱えた瞬間に涙が溢れたのを
今でも覚えている。

外で待ってる間に名前を考えておきなさい
と言われ色々考えたのに
彼を抱いて車に戻ると名前が決められていた(笑)

まだ、よちよち歩きの彼は
すぐに我が家のアイドルになった。

心配だった母も
抱き癖がつくから、あんまり抱っこしないで
と何度言っても見る度に彼を抱っこしていた。

しかし
さすが大型犬と言ったところで
すくすく大きくなり
イタズラ小僧で家の中の色んな物を破壊し
トイレを覚えるまでは
色んな所を汚し周り本当に大変だった(笑)

こうして
私と両親とラブラドールレトリバーの
生活がスタートした。